ブルーのグラデーションの髪色が美しいツインターボ。可愛くも個性的なビジュアルでファンの心を鷲掴みにしている人気キャラクターの一人です。この記事では競走馬としてのツインターボの戦績や性格などについて徹底解説します。ツインターボが少しでも気になった人はぜひ読んでみてくださいね。
ツインターボのプロフィール
ツインターボの戦績を紹介する前に、まずは生い立ちや性格などのプロフィールを紹介します。
生い立ち
1988年4月13日に日本(北海道静内郡静内町)で生まれ、福岡敏宏によって生産されました。1990年10月25日に競走馬として登録され、美浦の笹倉武久厩舎と上山の秋葉清一厩舎で調教を受け、中央競馬と地方競馬の両方で活躍しました。
両親
ツインターボの父はライラリッジ、母はレーシングジイーンです。母の父はサンシーという馬で、これらの血統はツインターボの競走成績に影響を与えていると考えられてます。
性格
ツインターボは馬房では大人しい性格ですが、人が跨ると反抗する気性の荒さを見せました。人が乗ることを嫌がり、調教師の手を焼くこともあったそうです。しかしその一方で、レースの場になるとやる気をなくし、その気性はレース向きとは言えないとも言われていました。
名前の由来
「ツインターボ」の名前は、自動車のエンジンに搭載されるターボチャージャーに由来していると考えられます。「ツインターボ」は一つのエンジンに二つのターボチャージャーが搭載されている状態を指し、エンジンの出力を大幅に向上させることができます。これはツインターボの強力なパワーとスピードを象徴していると言えます。
同世代のウマ娘たち
実はツインターボには同世代の馬たちがたくさんいます。ウマ娘でもおなじみのキャラも多く、今後アニメやゲームなどで同世代との絡みを見せてほしいものです。
トウカイテイオー

1988年生まれの日本のサラブレッド。父はシンボリルドルフ、母はトウカイナチュラルです。12戦9勝の成績を挙げ、1991年のJRA賞年度代表馬に選ばれました。主な勝ち鞍には、皐月賞、東京優駿(日本ダービー)、ジャパンカップ、有馬記念があります。
ナイスネイチャ

1988年生まれの日本のサラブレッド。父はナイスダンサー、母はウラカワミユです。41戦7勝という成績を残しました。主な勝ち鞍には、京都新聞杯、鳴尾記念、高松宮杯などがあります。
ヤマニンゼファー

1988年生まれの日本のサラブレッド。父はニホンピロウイナー、母はヤマニンポリシーです。20戦8勝の成績で、1993年にはJRA賞最優秀5歳以上牡馬、最優秀短距離馬、最優秀父内国産馬に選ばれています。主な勝ち鞍としては、安田記念(2回)、天皇賞(秋)、京王杯スプリングカップなどがあります。
ケイエスミラクル

1988年生まれのアメリカのサラブレッド。父はStutz Blackhawk、母はレディベンドフェイジャーです。日本に輸入され、10戦5勝の成績を残しました。主な勝ち鞍には、スワンステークスがあります。1991年に若くして亡くなりましたが、競走馬としてファンを魅せてくれた馬です。
ツインターボの戦績
ツインターボの主な戦績をまとめました。
1991年
ラジオたんぱ賞 (GIII): 勝利
1993年
七夕賞 (GIII): 勝利
オールカマー (GIII): 勝利
ツインターボの特徴
複数の二つ名
ツインターボはその競走スタイルとパーソナリティから、いくつかのニックネームを獲得しています。こちらではツインターボが獲得した二つ名たちとその意味を解説します。
逃亡者
レーススタイルが逃げ(先頭を走って他の馬を引き離す)であったことからこのニックネームがつきました。逃げ切りを試みるという戦略はリスキーですが、成功したときには圧倒的な強さを見せることができます。
超快速の飛ばし屋
これもツインターボの逃げるレーススタイルに由来するニックネームです。彼はしばしばレースの初期段階で高速で先頭に立ち、他の馬たちを引き離すことができました。
ターフのエンターテイナー
これはツインターボの競走スタイルとそのパーソナリティが観客に楽しみと興奮を提供したことを示しています。彼の予測不可能なレースパフォーマンスは観客を引きつけ、競馬のエンターテイメント性を高めました。
師匠
このニックネームの具体的な由来は明確ではありませんが、一般的には馬が長いキャリアを通じて一貫したパフォーマンスを提供し、他の馬たちに影響を与えたときにこのような尊称がつけられます。ツインターボの経験と成功は他の馬たちにとって模範となった可能性があります。
これらのニックネームはツインターボの競走生活を象徴するものばかりです。競走馬としての優れた功績は少なかったもののウマ娘として人気キャラクターの一人に君臨したのは、その特異なスタイルと個性によるものではないでしょうか。
「20世紀の名馬アンケート」100位内にランクイン
ツインターボの魅力は、その豪快な逃げる競走スタイルと、そのスタイルを支える驚異的なスタミナ、そして何よりその一貫した姿勢です。しかし、ツインターボの最高勝鞍はGIIIレースで、一度も最高レベルのGⅠレースを制覇したことはありません。
ですが「20世紀の名馬アンケート」では、ツインターボはなんと91位にランクイン!GⅠ未勝利の馬で100位以内に入ったのは、彼と、ステイゴールド(34位)とナイスネイチャ(71位)のみです。ちなみにこのアンケートは、競馬ファンが投票により選んだもので、競馬の歴史上の最も印象に残る馬たちを選出したランキングです。
つまり、ツインターボは勝利数やタイトルではなく、類まれない存在感や魅力で多くのファンを惹きつけ、名馬と認識されたのです。最高勝鞍がGⅢでのランクインはツインターボだけで、これは彼がもつ独特なスタイルと個性が評価された証と言えるでしょう。
ツインターボの逃げ切りを試みる豪快なレース展開は、いつも観客を興奮させ、時には絶句させてきました。ツインターボが「ターフのエンターテイナー」とも称されているのもこれが理由ではないでしょうか。GⅠ勝利は得れなかったものの、そのパフォーマンスと個性は多くの競馬ファンの記憶に深く刻まれています。
お決まりの実況
ツインターボがレースで逃げるスタイルとその個性は、視聴者にも印象的だったようで競馬実況でも度々取り上げられています。逃げる戦略というのは、レース開始直後に先頭に立ってそのままゴールまで先頭を保つというもの。ツインターボはこの逃げるスタイルを得意としており、そのパワーとスピードで他の競走馬を引き離すことが多かったです。
そのため、実況では「やはりツインターボ」「吼えろツインターボ!」「見事に決めたぞ!逃亡者ツインターボ!」と名前を呼ばれ、その彼の戦略とパフォーマンスが称えられていました。
しかし、逃げるスタイルはエネルギーを大量に消費する先方でもあります。そのため、スタミナ切れを起こし疲労が蓄積すると終盤で失速するリスクがあったのです。
「ツインターボの先頭はここで終わり!」というフレーズは、有馬記念でツインターボが先頭をキープできずに失速したシーンに使用された実況です。このシーンは彼の競走スタイルのリスクを示す一例でもありますが、そのドラマチックな瞬間はファンにとっては胸が高まる瞬間でもあったのです。
「ネタ馬」なんかじゃない
ツインターボが「ネタ馬」として語られることが多いのは、その豪快な走り方やパフォーマンスが影響しています。彼の逃げる戦略やそのドラマチックなレース展開に胸を熱くする人もいれば、見事とも言える失速にネタ馬としての扱いをされることもしばしば。
しかし、その背後には確かな実力があり決してネタ馬なんかではないのです。サラブレッドという競走馬の中で、中央競馬の重賞を獲得できるのはわずか2%以下、さらに重賞を3勝するとなると、その数は1%以下となります。これは非常に困難な成果で、それを達成するには高い運動能力と、調教師や騎手の戦略が必要です。
ツインターボの「馬鹿逃げ」と称される戦略は、その能力と戦略を最大限に活かすものでした。その結果、彼は数々のレースで名馬たちを相手に一矢報いるようなレース展開を魅せてくれていたのです。これはツインターボがただの「ネタ馬」ではなく、その真の実力を持った競走馬であったことを示しています。
まとめ
第二期のアニメ「ウマ娘プリティーダービー」での名シーンが有名なツインターボ。大きな功績を残せなかったのに愛され続けているのは、魅力的かつ個性的な性格やレースパフォーマンスによるものでしょう。その個性的な特徴はオッドアイにツインテール、ギザ歯とキャラデザにも反映されています。この記事をみてツインターボのことが気になった人は、第二期のアニメをぜひ視聴してください。何度観ても泣ける名シーンを見れば、きっとツインターボのことがもっと好きになるはず!